関西お好み焼き総研＋

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ジャンル：２－３　和食系－寿司

（「末廣寿司」の蒸し寿司）



　京都のご当地寿司は？と問われて、ほとんどの人は「鯖すし」と答えるだ
ろうが、こちらも魅力的である。冬季限定の温かいちらし、「蒸し寿司」だ。

今回は天保年間創業の老舗「末廣（すえひろ）」さんを訪ねることにした。
京都駅から地下鉄に乗り、市役所前で降りる。地上に出て、寺町通りを少し
上ると左手に小さな寿司店があった。
店内はこじんまりとしている。右手に板場があり、左手には小さなテーブル
が２卓だけある。きっと持ち帰りの客が多い店なのだろう。
私は「蒸し寿司」を注文してから、文庫本を広げる。（蒸し上がるまでに少
し時間がかかるから‥）　日本古代史の最新の成果をレポートした「激変！
日本古代史　卑弥呼から平城京まで」という新書である。今話題の箸墓（は
しはか）古墳はほんとうに卑弥呼の墳墓なのだろうか？

１０分ほどが経過して、かわいらしいミニサイズの丼が運ばれてきた。うむ、
これが（並）なのか？　早速いただくとしよう。

【今回食べたＢグルメニュー】　蒸し寿司（並）　１，５００円


【レビュー】
　　　　　　蓋を取ると、寿司飯を覆い尽くす錦糸玉子の鮮やかな黄色が目
　　　　　　に飛び込んでくる。その上に、海老や椎茸やでんぶなどが色鮮
　　　　　　やかに配置されている。
　　　　　　それにしても小さな丼だ。直径は１２センチほどか？　寿司飯
　　　　　　にはたっぷりの焼き穴子が混ぜてあって、いい香りがする。
　　　　　　
　　　　　　やさしい味がする。吟味された素材に薄い味付けがされている。
　　　　　　最初はやや物足りなさを感じるが、それが徐々になじんでくる。
　　　　　　私は店主にこんな質問をした。「この小さな器には何かいわれ
　　　　　　があるんですか？」すると、「ちいさいですか？　どこもこん
　　　　　　な大きさですけど‥」と困惑した様子。失礼なことを言ってし
　　　　　　まったのかもしれない。
　　　　　　蒸し寿司の元祖の店は分からないこと、京都では家庭でも蒸し
　　　　　　寿司を作ること、そしてこの店は１８０年の歴史を刻んでいる
　　　　　　ことなどを伺った。
　　　　　　ごちそうさまでした。本当に上品で、すばらしい味でした。　　　



◇おススメ度　★★☆　　（満点は三ッ星）
　　

【お店のデータ】
住所　　京都市中京区寺町二条上ル要法寺前町７１１
店名　　「末廣寿司」　　
電話　　０７５－２３１－１３６３

















（待望の蒸し寿司が、登場！）


（おお、イイねえ）


（早速、いただこう‥）