関西お好み焼き総研＋

おはようございます。
（おこ総研）のジミヘンです。
お盆休みも終わり、また普通の生活に戻ります。　　

今年の夏は、ちょっと異常な夏でしたね。
まだ終わってはいないですが、海にも行けずじまいです。　　　


さて、今回の（おこ研）では、「地ソース研究」シリーズの
５回目として、神戸で絶大な人気がある「ブラザーソース」
を取り上げます。
どうぞ、お楽しみください。


（ブラザーソース２種）　　　クリックで拡大！



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　　　　　　　　　関　西　お　好　み　焼　き　総　研　

　　 　＜週刊＞　関西お好み焼きマガジン　（おこマガ）

　　　　　　　　　　　　　第３８号 (2009-8-17)

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　皆さん、お元気ですか。ジミヘンです。

　またまた、「ケンミンＳＨＯＷ」を見ていたら「行田のフライ」が紹介さ
れていました。”ご当地粉もん”としては「富士宮焼そば」と共に、全国に
知られるスター？ですね。
内容は、どう見ても「一銭洋食」なんですが、「フライ」（フライパンで焼
いて作っていたからとか‥）という奇妙なネーミングで”注目”される。
「ゼリーフライ」というヒトを食ったようなネーミングも面白い。

考えてみれば、「ご当地Ｂ級グルメ」というのは、やはりその土地に行って
食べるものなのでしょう。東京に「行田フライ屋」があっても、面白くない。
先週、考察した大阪名物「いか焼き」も、そういうことなのかも知れない‥。

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　■お好み焼き店紹介　（おこのミシュラン）　
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　　えがわ＠神戸・新長田

　或るブロガー氏が、最近足繁く通っていると告白する庶民店が気になって、
訪ねてみた。ＪＲ新長田駅の北側にある「えがわ」という店だ。　

長田の町は９５年の大震災で大きなダメージを受け、その姿は変貌した。
ＪＲ新長田駅前には再開発ビルが立ち並び、ちょっぴり冷たい印象を受ける。
道路幅が広くなった商店街は人通りがまばらで、閑散としている。そして、
歩いている客はお年寄りが多い。
今回は、駅の北東部を歩いた。区画整理事業がゆっくりと動き出し、新しい
一戸建てがかなり建ってきてはいるものの、まだまだ空き地が目立つ。かつ
ての古い家並みはことごとく破壊され、撤去された。

「えがわ」は、低層ビルの１階にあった。やさしそうな老店主が迎え入れて
くれた。左側に大きな鉄板がデーンと据えてあり、右側に鉄板のないテーブ
ルが２卓ある。壁のメニュー表は、とてもシンプルだ。縦に「お好み焼き」
「そば焼き」「モダン焼き」・・とあり、横には「豚」「すじ」「たこ」「
ミックス」・・と並ぶマトリックス表になっていた。
私はオーソドックスな「すじ」の「お好み焼き」を選んだ。

1.生地を薄く丸く引き、粉かつお。その上にザク切りのキャベツ。
　大振りにカットされたスジコンと青ネギをのせてから、更に生地をかける。
　いわゆる、基本の「長田焼」だ。
2.ラードは塊りではなく、溶けた状態のものを使う。裏返して、押さえつけ、
　５～６分間も焼けば、もう出来上がり。全体的に小さなポーションなので、
　焼きあがりも早い。
3.自分で２種のソース（甘＋どろ）を塗ってから、一味と青のりを振った。


【今回食べたお好み焼き】　すじ焼き　４９０円
■生地　　　　ややもっちりとした長田風であるが、かなり食べやすい。　　　
■トッピング　煮込んだスジコンがたっぷりと乗った。旨い。　
■味　　　　　既に何十枚も同様の「のせ焼」をいただいたが、その中でも
　　　　　　　直球ど真ん中の「長田焼」だと言える。伝統的でいて、旨い。　　　　
■ソース　　　長田の誇り「ばらソース」の甘口と激辛の「どべソース」。
　　　　　　　「ばらのどべ」がメッチャ旨い！！　　
■店の雰囲気　こじんまりと収まった空間が、とてもイイ感じだ。　
■コスパ　　　文句なしのコスパ。下町のお好み焼きはワンコインだ！
　　　　　　

◇おススメ度　★★★　（満点は三ッ星）
　　　　　　何の変哲もない”下町のお好み焼き”だ。奇をてらわない素直
　　　　　　な味。それを食べ進んで行くと、段々と笑みがこぼれてくる。
　　　　　　旨いから、うれしい。だから、おばちゃんと話したくなる。
　　　　　　震災のことも話した。復興のために借金をした上に、今の不況
　　　　　　やからどうしようもないと店主は嘆いた。
　　　　　　しかし、話をしながら、こんな店が近所に欲しいと強く思った。　　　　　


【お店のデータ】
住所　　神戸市長田区細田町３－７－７
店名　　お好み焼き「えがわ」　　
電話　　０７８－６９１－６５０３

ブログでの紹介　＝＞　http://okosoken.osakazine.net/e200956.html



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　■お好み焼き研究　　（おこ研）
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　地ソース研究（５）　～ブラザーソース

▼神戸住吉系の名店「すえちゃん」を再訪した帰り道、このソースが目に留
まった。阪神住吉駅の近くにある小さな食料品店の棚の上だ。お好みソース
が並んでいると、必ずその銘柄を確かめるクセがついた。
ブラザーソースは、ネット通販でしか入手したことがなかったので、店で買
えることが嬉しかった。「お好み・とんかつソース」が２８０円で、「どろ
からソース」が４４０円だった。ずいぶんと値段の開きがあるものだ。

自宅に持ち帰って、翌日神戸風のお好み焼き（のせ焼き）にハーフ＆ハーフ
で塗った。つまり、「お好み」と「どろから」をほぼ同量使ったワケだが、
特に「どろから」が良かった。神戸風お好み焼きには、”どろ系”の激辛ソ
ースが絶対に必須だろう。

▼ブラザーソースは神戸市兵庫区にある小さな工場で作られている。ある雑
誌の記事によれば、次のような説明があった。
【長田で創業、約５０年前より兵庫・上沢でソースを製造。初代・森垣彌（
もりがき・ひろし）氏には息子が二人（２代目現社長と兄上）で「ブラザー」
ソースとか。大震災で一度工場は壊滅しかけたが、地元からのコールで９６
年生産再開。】

神戸には各地区ごとに自慢の”地ソース”があるが、「ばら」と「ブラザー」
が人気を二分すると言うファンも多い。それだけ市民に親しまれているワケ
だ。以前、ラジオから「ブラザーソース」のフレーズが流れたので、オヤッ！
と思って耳をそばだてた。
どうやらあるコンビニが売り出す「思い出のおにぎり弁当」に、このソース
が添付されるらしい。弁当の考案者＝桑原征平アナのたっての希望で、付い
たものだとか。魚のフライにはこのソースが合うと、彼は譲らなかった。


▼それにしても、筆者は様々なお好み焼きソースを食べてきたが、「どろソ
ース」ほど面白いものはない。この「どろソース」という商品名は「オリバ
ーソース社」によって商標登録されているので、他のメーカーではネーミン
グに苦労している。例えば、「ばら」の「どべソース」、「タカラ」の「た
まりソース」、「ツバメ」の「オリソース」など。もちろん、今回紹介した
「ブラザー」の「どろからソース」も同じ製造工程（ソースの貯蔵タンクに
沈殿したオリを瓶詰め）で生まれたものだ。
神戸の「のせ焼き」や「そばめし」には絶対に欠かせないこれらを商品を、
今後も絶やさないで作り続けてほしいと願う。



　＜ちょっとしたメモ＞　　お好み焼きとソースの相性

　　　・大阪風（まぜ焼き）　－－＞　甘辛ソース＋マヨ
　　　　　　　
　　　・神戸風（のせ焼き）　－－＞　甘辛ソース＋辛ソース　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（どろ・韓流）
　　　・京都風（べた焼き）　－－＞　甘辛ソース＋辛ソース
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（オリ・韓流）
　　　・広島風（重ね焼き）　－－＞　甘い濃厚ソース　　　　　




【会社のデータ】
　住　所：神戸市兵庫区下沢通７－１－１４
　会社名：森彌食品工業株式会社
　電　話：０７８－５７５－９３３４


（神戸風お好み焼きに、ブラザーソースを塗った）



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【編集長】　関西お好み焼き総合研究所代表
　　　　　　ジミヘン　　　jimihen@a-net.email.ne.jp
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