関西お好み焼き総研＋

　　　　　


　強い火力で焼く”大貝”入りお好み焼きに、どべソースを塗る。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　名店ＮＯ．１１　「万味」


　神戸の粉もんのメッカ”新長田”エリアには、多くの名店がひしめいてい
る。マスコミによく登場する「みずはら」「ゆき」「青森」、そして地元民
に愛されている「ハルナ」「万味」など。
その中で今回どうしても再訪したい店がある。練炭の強い火力で焼く下町の
ディープ店「万味（まんみ）」さんだ。


　◆店の概要
　　立地　　：　 住宅街の道路沿い　　　　　　　　
　　タイプ　：　 神戸風べた焼き　　　　　　　　
　　焼くのは：　店焼き
　　塗るのは：　客塗り
　　路地裏度：　★★　　（常連の働く男たちが車でやって来る）





　またまたやって来た。
”鉄人２８号”と”三国志”と”粉もん”の街、新長田！
最近は、キャッチフレーズが増えて、ちょっとややこしい。

市営地下鉄駒ヶ林駅で下り、地上へ出ると三国志に登場する武将「周瑜」の
石像が迎えてくれる。
平日の六間道商店街は、相変わらずあくびが出る程、のんびりとしている。







目指す「万味」はここからかなり西のはずれにあるので、ひたすらに西へ向
かって歩く。阪神大震災で大打撃を受けた地域であるが、路地を覗くと古い
住宅が軒を連ねている。
信号をいくつか越え、店の前へ来た。駅から１０分ほども歩いただろうか。




　　　



店内は常連と思しき男たちでいっぱいだった。
彼らはカウンターに座り、モダン焼きやオムそば＋ごはん・みそ汁のセット
を豪快に食べている。店のおばちゃんは孤軍奮闘で、大変な忙しさだ。
頃合いを見て、私は「貝のお好みと瓶ビール」を注文した。





本当ならモダン焼きを注文したいが、巨大過ぎて食べきれなかったら困るの
で、今回は普通のお好み焼きにした。
おばちゃんの焼き方を見る。

1.鉄板上に（金属ボウルに入った）ラードを大テコで掬って、広げる。
　片手鍋から白い生地を丸く引き、粉かつお。
　クレープ状の生地はかなり小さい。（直径１５センチくらい）
　上にザク千切りのキャベツをひとつかみ乗せ、刻んだ青ネギと天カスを散
　らす。
2.冷蔵庫から「大貝」を取り出し、大きな剥き身をたっぷり５個ほど乗せた。
　上から再度、生地を回しかけ、しばらくしてひっくり返す。
　５分間ほど焼いてから表に返し、私の前にスライドさせた。
　火力が強いので、焼き時間が短いのだ。
3.おばちゃんがソース３種の説明をしてくれる。（普通、辛口、どろ）
　私は普通のお好みソースと（激辛の）どべソースを塗り、青のりを振った。
　（ちなみに激辛のどろソースであるが、”ばらソース”では「どべソース」
　　と呼ぶ。）




　　　


かなり小ぶりのお好み焼きだが、ビールのアテとしては丁度良いだろう。
いただきます。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（続く）