関西お好み焼き総研＋

（九分九厘ざんまい屋の豚モダン焼き、左が店オリジナルソース・右がミツハソース）


今回訪れた店は「熊五郎」や「あらうま堂」などの人気ラーメン店を経営す
る会社が始めたお好み焼きの店。店員は（多分）アルバイト君で、ＢＧＭは
ジャズだ。私が愛する下町老舗系お好み焼き店の対極にある店だと言えよう。

阪急梅田駅下の梅田一番街にこの店はあった。店内に入ると他のお好み焼き
チェーン店とは違った雰囲気を感じる。オオバコ店ではないのに、アルバイ
ト君が５人ほどもいる。
この店の”売り”は、客が好みの地ソースを選べること。ざんまい屋のオリ
ジナルソース以外に９種類のソースが用意してあって、自由にチョイスでき
る。（神戸のばらソースや大阪のヘルメスソース、大黒ソースなど）

私は「豚モダン」を注文して作り方を見ようとするが、焼き手の鉄板がよく
見えない。ちょっと気になったのが、大きな寸胴鍋からお好み焼きの生地を
鉄板に広げたことだ。ふっくらとした大阪焼きは一人前ずつ小さなカップで
空気を含ませながら混ぜることによって生まれる。それを無視してスタート
した。後はよく見えなかった。ただ、麺は茹でてから鉄板の上でソースにか
らめて、生地に載せたようだ。
メニューを眺めると「自家製麺の釜揚げ焼きそば」という文字が躍っていた。

ソースは大阪・金紋ソースと栃木・佐野のミツハソースで迷ったが、滅多に
お目にかかれない佐野のソースを選んだ。焼きあがったモダン焼きは半分に
カットしてあり、半分にはオリジナルソースがかかり、もう半分は自分で指
定のソースを塗るシステムになっていた。


【今回食べたお好み焼き】　豚モダン焼き　９８０円
■生地　　　　店曰く「ダシたっぷりのふんわり生地」。かつお粉、青のり。
■トッピング　薄切りの豚バラ肉がたっぷりと乗った。
■味　　　　　２０分ほども焼いていたようだ。そのせいか、ふっくらとし
　　　　　　　て意外に（？）悪くない。
■ソース　　　今回は店オリジナルの甘いソースと佐野ミツハソースの２種。
　　　　　　　ミツハはキリッとしてメリハリのある優良なソースだった。
■店の雰囲気　４人がけのテーブル席中心。夜は酒を楽しむ店だろう。
　　　　　　　棚には焼酎のボトルキープ（１升瓶）が並んでいた。
■コスパ　　　コスパ悪し。繁華街立地のチェーン店なので、仕方ないか？
　　　　　　

◇総合評価　★★　　（満点は三ッ星）
　　　　　　　この店は企画重視のニューウェイブ店だ。つまり、(1)地ソー
　　　　　　　スをチョイスできる　(2)モチモチとした自家製麺 (3)豊富な
　　　　　　　酒と多種のサイドメニュー、といったところ。
　　　　　　　でも、どうだろう？　（私のように）ソースに興味がある客
　　　　　　　なんて滅多にいないのではないだろうか？
　　　　　　　結局、この店はお好み焼き目当ての店ではなく、仲間同士で
　　　　　　　ワイワイ騒ぐ”鉄板焼きの店”だろう。


【お店のデータ】
住所　　大阪市北区角田町９－３６　梅田一番街
店名　　お好み焼き「九分九厘ざんまい屋」　　
電話　　０６－６３１４－２０２３


（飲食街にある店の外観）


（オープン厨房の中で焼く）


（好きなものが選べるソース・メニュー）


（やっと目の前に”来たー！”）