関西お好み焼き総研＋

　おはようございます。ジミヘンです。

　先週、テレビで放映された「ケンタロウのメシタビ IN 大阪」　　
はとても面白かったですね。
料理家のケンタロウが大阪のお好み焼きを食べ歩いて、研究を
するといった内容でした。
いきなり住吉大社裏にある「きよみ」のおばあちゃんが出てきて
たまげました。一番ディープな店からスタートしたんですから‥。

最後に彼が訪ねた地ソースメーカーは弁天町の三晃ソースでした
ね。どれもこれもディープな内容で、お好み焼き研究が専門の
筆者も勉強になりました。
テレビを見た後、ホットプレートを持ちだして、お好み焼きを
作ったのは言うまでもありません。


さて、今回の＜Ｂグル研究＞のテーマは、ちょっと趣向を変えて
「立ち食い寿司」です。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
最近、東京で流行り出した立ち食いスタイルの寿司店を考察します。
どうぞお楽しみください。



　　　（大阪駅前ビルの店では、注文用ネタ札を選んで見せれば、握って
　　　くれる。何だか、ひきこもり型ラーメン店に似て、奇妙だった。）
　　　　


　　　（東京・築地で食べた炙りトロ丼。
　　　Ａ級グルメなので、私の口には合わなかった。）
　　　


　　　（姫路「すし宗」の穴子巻。こっちの方が私には合う。）
　　　




∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
　
　　　　　　　　　　　関西お好み焼き総研＋（プラス）　

　　 　　　「Ｂグル号探検記」マガジン　（関西Ｂマガ）　

　　　　　　　　　　　 第２０号 (2010-8-30)

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞


　　　 　　
　皆さん、お元気ですか。ジミヘンです。

　今や世界中の人に愛されている「寿司」。甘酸っぱいすし飯がライスサラ
ダのようでもあり、ローカロリーなところが世の中のヘルシー指向に合った。

筆者の場合も、春は「鰆（さわら）すし」、初夏には「鮎すし」、秋になれ
ば「秋刀魚すし」、冬は「鮗（コノシロ）すし」といった風に楽しんできた。
それくらい、寿司が大好物だ。ちなみにコノシロとは、コハダのことである。

ところが、昨今の寿司事情は変わってしまった。ロボットがしゃりをにぎり、
季節・チイキを問わず「マグロ」や「サーモン」などが幅を利かす。
そんなグチも含めて、寿司への”想い”をお話しましょう。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
　■Ｂグル号探検記　　　（関西Ｂ探）
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

　　まぐろ人＠東京・浅草　　 【立ち食い寿司】

　　　　　　　　　　　　　　ジャンル：２－３　和食系－寿司

　数年前から「立ち食い寿司」のスタイルが流行り出した。これは、バール
やバルといった洋風の立ち飲み店が若者に受けた延長戦上にあるように思え
る。”立ち食い”の良さは「早い・安い」だけだったが、そこに「おしゃれ」
が加わった。

今回、思い立って浅草の下町グルメを食べ歩いた。その中で、「まぐろ人（
びと）」なる立ち食い寿司店を訪れたので（特別編として）レポートしたい。
結果から言えば、手軽で安くて美味い、３拍子揃った優良店であった。

その店は雷門通りに面した賑やかな場所にあった。広さは６畳一間程度しか
ない。Ｌ字型のカウンターの中に調理人が２人、サービスの女性が外に１人
という配置だ。客は７～８人が並んで食べることができる。
ネタがショーケースに入っているので、それを見て注文ができる。下手な寿
司屋よりも気が効いている。

最初は思いつくまま、「まぐろ・赤貝・コハダ」を注文した。板さんが手際
良く握って、黒塗りの台にのせてくれる。おお、どれも新鮮でウマイ！
サービスで出してくれた「あさりのみそ汁」をすする。これも、申し分ない。
次に、「はまち・つぶ貝・サンマ」を頼んだ。特に”はまち”がプリプリと
して実に良かった。この調子だと、いくらでも注文が続きそうなので、この
辺で切り上げるべく手巻きの「ネギトロ巻き」をコールする。
板さんは細巻きをクルクルと巻いて手渡ししてくれた。パリッとして風味が
良い海苔、そしてネギトロとしゃりのコンビネーションが抜群に良い。

【今回食べたＢグルメニュー】　お好みにぎり　７貫　１，１００円
　　　　　　　　　　　　　　　（みそ汁はサービス）

【レビュー】
　　　　　　思った以上に、レベルの高い寿司だった。値段的には回転寿司
　　　　　　の２倍ほどだろうが、満足感はそれ以上ある。
　　　　　　何より１貫ずつ注文できるところが良い。例えハズレであって
　　　　　　もダメージは少ないし、色んなものを食べられる。

　　　　　　こんな店が関西にも欲しいと思った。小腹が空いたときに”立
　　　　　　ち食いそば屋”に入る感覚で、ちょこっと寿司をつまみたい。
　　　　　　ボリュームは要らない。クォリティーが高いものを少しだけつ
　　　　　　まむのが”粋”だと思う。　　



◇おススメ度　★★★　　（満点は三ッ星）
　　

【お店のデータ】
住所　　東京都台東区雷門２－１８－１２　
店名　　「まぐろ人　雷門出張所」　　
電話　　０３－３８４７－７１３９

ブログでの紹介　＝＞　http://okosoken.osakazine.net/e307054.html




━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
　■関西Ｂグル研究　　（関西Ｂ研）
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

　立ち食い寿司

▼さて、いよいよ寿司について語る回がやって来た。うれしくもあり、ちょ
っぴりコワイ気もする複雑な心境だ。
私が子供だった頃、家庭では「巻き寿司」や「ちらし寿司」「いなり寿司」
などを食べ、たまのハレの日にだけ外で高価な「にぎり寿司」を食べるとい
う暗黙の了解があった。
マグロや”はまち”が載った「にぎり寿司」は、いつも憧れの存在だった。
このルールが崩れ出したのは多分大阪に「回る寿司屋」が出現して以降のこ
とだと考えて間違いないだろう。つまり高嶺の花だったにぎり寿司は「大衆
化」の道を突き進んでいく。

結果として何が起きたのか？　寿司屋の２極分化が進み、庶民には手が出せ
ない高級寿司店と、ファミリーを対象にした回転寿司店しか選択できないよ
うになってしまった。つまり３０年前には存在した「職人がにぎる安くてう
まい寿司屋」がめっきり減ってしまったのだ。
今や寿司はロボットがにぎり、お子達の舌に合った甘くて奥行きのないシャ
リになり、そして安ければ地球の裏側からでも代替魚を探してくる価格優先
の外食ジャンルに変容してしまった。（汗）


▼ところが、ここに来て「にぎり寿司」発祥の地であるお江戸から新しい波
がやって来た。それが、”早い、うまい、ちょっと安い”立ち食い寿司であ
る。
『立ち飲みの居酒屋が人気となって数年経ちますが、その陰で立ち食いの寿
司店が東京、大阪でひそかに増えています。（中略）店側にとっても、立ち
食い寿司店は、店舗面積が小さくて済み、回転寿司などに比べても、初期投
資が少ないという利点があります。消費者の可処分所得がなかなか増えない
一方、繁華街の飲食店の物件は不足気味になっているという東京・大阪の飲
食業界事情を反映しています。
面白いのは、寿司店はもともと江戸時代に屋台で立ち食いで提供していたの
が発祥といわれていることです。立ち食いが、カウンター主体のたちのスタ
イルに変化し、さらに回転寿司が生まれ、また立ち食いに先祖帰りしてきた
わけです。』
これは日経レストラン誌に掲載された記事の抜粋だが、まさに江戸時代のフ
ァストフードが超スピード時代の現代に”先祖帰り”した。


▼大阪における「立ち食い寿司」といえば、阪神百貨店地階の立ち食い寿司
コーナーを真っ先に思い浮かべる。このコーナーでは、職人さんが予め売れ
筋のネタを選んで握った皿（２～３貫）を用意している。客はノレンをくぐ
り、好みの皿を自分で取り、醤油をハケで塗ってすぐに食べられる。この店
の優れているのは１皿に複数種のネタを混ぜた”アソート皿”があること。
しかも、値段は青皿・赤皿・黒皿の３種類に統一されているから明朗である。

今回浅草で経験した「まぐろ人（びと）」の立ち食い寿司も素晴らしかった
が、私は阪神地階「なかお寿司」さんこそ大阪伝統の”Ｂグル寿司”だと思
う。小腹が空いた時、入店して勘定を済ませるまで５～６分でできてしまう
旨い寿司屋は他にはちょっと見当たらない。
寿司は職人がきっちりと握ってほしい。そして、回転せずにじっくりと見せ
てほしい。

　

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

【編集長】　関西お好み焼き総合研究所代表
　　　　　　ジミヘン　　　jimihen@a-net.email.ne.jp
　ホームページ（ブログ）
　　　　　　　　　　　　　http://okosoken.osakazine.net/

■このメールマガジンはインターネットの本屋さん『まぐまぐ』を利用して
　発行しています。
■メール配信の登録・解除は、まぐまぐhttp://www.mag2.com
からお願いします。

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞