関西お好み焼き総研＋

　おはようございます。ジミヘンです。

　「おかあさん、今晩のごはんは何？」
　「今日は、オムライスとカレーよ」
　「わーい、わ－い、ヤッター、ヤッター！」

日本の正しい子供たちはきっとこんな反応をするのでは
ないだろうか？
今回の＜Ｂグル研究＞のテーマは、「大阪トルコライス」です。
オムライス状のベースにカツを乗せ、デミソースまで
かけてしまった究極の”重ね洋食”、それが大阪トルコライスだ。

それにしても、何で「トルコ」なのか？
ヨーロッパとアジアの接点にある国がトルコだから、
クロスオーバーのごちゃ混ぜチャンポン料理を「トルコライス」
と命名したのだろうか？　　　　　　　　　　

ということで、本日は「トルコライスの謎」に迫ります。
どうぞお楽しみください。


　　　（大阪・梅田「グリル北斗星」のトルコライス）
　　　


　　　（中身はドライカレーだった。「パウゼ」と同じ）
　　　



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　　　　　　　　　　　関西お好み焼き総研＋（プラス）　

　　 　　　「Ｂグル号探検記」マガジン　（関西Ｂマガ）　

　　　　　　　　　　　 第１９号 (2010-8-23)

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　皆さん、お元気ですか。ジミヘンです。

「トルコライス」というメニュー名を聞くと、なんだかうれしくなります。
お好み焼きで言えば「ミックス焼き」、中華なら「ちゃんぽん麺」でしょう
か？　一体、何が入っているのかな、と興味津津です。

大阪「イスタンブール」のご主人によると、「５０年近く前にアルゼンチン
に行った時に、フーテンのトルコ人が食べていた料理を、帰国後改良した」
とか？　
”洋食界の食べるミステリー”と言われるトルコライスは実に興味深い。
今回は「大阪トルコライス」を取り上げます。

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　■Ｂグル号探検記　　　（関西Ｂ探）
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　　イスタンブール＠大阪・森小路　 【トルコライス】

　　　　　　　　　　　　ジャンル：１－３　洋食系－パスタ・オムライス

　「トルコライス」で、つとに有名な老舗洋食店「イスタンブール」さんを
訪問した。いわゆる”大阪トルコライス”の元祖的な店であり、既に５０年
以上もこのメニューを作り続けていると言う。

京阪電車森小路駅の改札を出て、西方向へまっすぐに進む。国道１号線を越
え、旭区役所・消防署を越えたとき、右手にこの店の看板が見えた。
もっと昭和レトロ感たっぷりの店内を予想していたが、意外にも明るくてキ
レイだった。奥に向かって４人掛けのテーブルが６卓整然と並んでいる。

メニューには「ポークトルコライス」と「エビトルコライス」の２つが載っ
ているが、きっとポークがデフォであろうと確信して「トルコライスを‥」
と注文した。（果たして、結果はその通りであった）
”大阪トルコライス”のグルメ算式は次のようになる。
〔ケチャップライス＋トンカツの卵とじ＋デミグラスソース＝大阪トルコラ
イス〕　但し、多少のバリエーションがある。筆者が若い頃、通っていた堂
島の喫茶店「パウゼ」のものは、ケチャップライスではなく、ドライカレー
（カレーピラフ）がベースになっていた。

しばらくして「トルコライス」が運ばれて来た。ネットで見た通り、黄色い
オムと褐色のデミソースの対比が色鮮やかである。早速いただきます。

【今回食べたＢグルメニュー】　ポークトルコライス　７５０円


【レビュー】
　　　　　　最初の一口を頬張る。ウマイ！　私は、こういったカツオムラ
　　　　　　イス系の料理が無条件に好きだ。幸せな気分になる。
　　　　　　ケチャップライスはパラパラ感があって、プロのこだわりが見
　　　　　　える。カツはサックリと揚がっているし、デミソースの風味も
　　　　　　（甘く）濃厚で、なかなか良い。
　　　　　　
　　　　　　食べ進んでいくと、やや単調になってくる。そんな時のために
　　　　　　この店では”福神漬”の壷を出してくれる。これで味に変化を
　　　　　　つけることができた。
　　　　　　普通においしかったが、頻繁に通いたくなるような常習性（病
　　　　　　み付き性向）は感じなかった。どうしてだろう？　そこが唯一
　　　　　　気になった。
　　　　　　

◇おススメ度　★★☆　　（満点は三ッ星）
　　

【お店のデータ】
住所　　大阪市旭区中宮１－１２－２２　
店名　　欧風料理「イスタンブール」　　
電話　　０６－６９５４－９３０１

ブログでの紹介　＝＞　http://okosoken.osakazine.net/e304543.html




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　■関西Ｂグル研究　　（関西Ｂ研）
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　大阪トルコライス

▼今回は洋食界における”足し算グルメ”の王者とも言うべき「トルコライ
ス」を取り上げることにしよう。ご存じのように、このＢ級グルメについて
は、本家争いや元祖店争いが絶えない。長崎の人は、俺んちが本家だと言い、
大阪にも京都にも元祖を名乗る店がある。でも、そんなのはどうだって良い
と思う。庶民料理の元祖争いほど不毛で無益なものはない。

とは言うものの、参考までに長崎トルコライスと大阪トルコライスの違いを
見てみる。（汗）

　長崎トルコライス＝ドライカレー＋トンカツ＋ナポリタンスパゲティ
　大阪トルコライス＝ケチャップライス＋トンカツの卵とじ＋デミソース

これが基本形だが、バリエーションはいくつもある。そもそもが、基本レシ
ピなどない組み合わせグルメだから、自由奔放にアレンジすればよい。


▼私にとっての「トルコライス」はイコール＝堂島「パウゼ」のトルコライ
スである。昭和５０年代頃によく食べていた。この店はごく普通の喫茶店だ
が、「トルコライス」が評判になって以降、ランチタイムにはほとんどの客
がこのメニューをオーダーした。
ベースはドライカレーだった。その上にトンカツの卵とじをかぶせ、デミソ
ースがかかっていた。スパイシーで、ボリュームがある絶品メニューだった。
私の会社は、店のすぐ近くにあったので、土曜日のランチ（当時は完全週休
２日制ではなく、隔週半ドンだった）はいつもトルコライスだった。

人は生まれて初めて出会った料理名を自分の中で変えることはできない。幼
児はこれが「ハンバーグ」、これが「オムライス」と記憶するように、私に
とってパウゼのトルコライスが、即ち『トルコライス』なのだ。成人してか
ら長崎県人にそれは違うと言われても、ハイそうですかと言う訳にはいかな
い。（ちょっとシツコイ！？）


▼いずれにしても、「カツ」は偉大だ。衣の中に肉や魚貝を閉じ込めた元気
料理だ。ライスに乗り、カレーに乗り、オムライスに乗り、パスタに乗せら
れた。そして蕎麦屋や大衆食堂では「かつ丼」になり、「カツカレーうどん」
にまで発展した。
庶民の「足し算グルメ」にルールはない。美味しければよい。庶民の支持を
受けたメニューだけが生き残り、繁栄を謳歌する。


　

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【編集長】　関西お好み焼き総合研究所代表
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