関西お好み焼き総研＋

　♪京橋はええとこだっせ、グランシャトーがおまっせ‥
のテレビＣＭは知っているが、京橋がどんな街なのかほとんど知らない。
ＪＲ環状線・学研都市線と京阪本線が交差する巨大ターミナル駅の周辺は商
店街や路地が不規則に入り組んでいて混沌としている。
この街にオヤジたちが朝からイッパイやっている「立ち飲みストリート」が
あると聞き、訪ねてみた。







ＪＲ京橋駅を降りて、東側へ出た。すぐ前に串カツ屋があり、やや狭い商店
街が伸びている。昼前の通りはのんびりとしている。飲食店はあるが、酒屋
直売所は見当たらない。右折をしてアーケードを抜けると、初夏の太陽がじ
りじりと肌を刺す。そして、目の前に立ち飲み屋が並んでいた。
なるほど、ここがオヤジたちのパラダイス「立ち飲みストリート」か・・。

せっかく来たので１軒に入ってみよう。看板には「七津屋」とある。なかな
か由緒のありそうな屋号である。Ｌ字型のカウンターにはオヤジたちが”雀”
のように並んでおしゃべりを楽しんでいる。
野球帽のおじさんは瓶ビールとポテサラ、背の低い爺さんはチューハイとお
でんをカウンターに乗せている。私は生中と「きずし」を注文した。
まだ昼前だから揚げものはちょっとヘビーだ。





「ノウミはええピッチャーやなあ。」「ブラゼルは今年かぎりとちゃうか？」
「コバヤシはなんかもうひとつやなあ‥」
阪神選手の勤務評定が始まった。タイガースの話題は”酒のネタ”には最適
だろう。上司の悪口や政治の話よりも罪がなくて楽しい。






朝ビールを飲むと食欲が出てきた。さて、ブログの読者の方に紹介してもら
ったうなぎ屋を探すとしよう。
駅の北へ向かい、商店街をぶらぶらと歩いてみる。例のグランシャトービル
があり、うどん屋があり、大衆的な寿司屋がある。この時間帯に歩いている
人たちは何をしているんだろう？　（自分のことを棚に上げている）







うなぎ屋「紫煙」は国道１号線に面して建っていた。それにしても、うなぎ
屋らしくない店名である。思わず咳き込んでしまいそうだ。
お昼のサービスメニュー「えびす定食」には、うな丼と「うまき」「吸物」
が付いた。なかなかコスパの良い定食である。蒲焼はパリッと香ばしく焼か
れていて美味い。
しかし、ザンネンながらミニチュアサイズなので、むしろたっぷりとボリュ
ームのある「うまき」が主役のように感じた。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（続く）








◇立ち飲み　酒蔵「七津屋」　大阪市都島区東野田町３－２－１１　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　きずし　　 　　 　２５０円
　　　　　　　　　　　　　　　　　　生ビール（中）　３００円
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（サービス価格）

◇うなぎ専門店「紫煙」　　　大阪市都島区東野田町３－１１－６　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　えびす定食　　　８５０円