関西お好み焼き総研＋

　おはようございます。ジミヘンです。

【先週の「てっぱん」】
　ヒロインのあかりちゃんは尾道の実家であわただしい正月を　　　　
迎えました。
尾道の雑煮はすまし出汁に丸餅と焼き穴子を入れるんですね。
（ちなみに私の実家ではすまし出汁に鶏肉や大根・ごぼうなどが
入り、茹でた角餅を入れていました。両親が九州出身だったので
私はずっとこの九州風です。）
地方ごとに特色があって面白いですね。これぞ正に「ご当地グル
メ」です。
そう言えば、初めて滝沢君が涙を見せました。あかりちゃんの
「だいじょうぶ。うちには見えとるよ。」は、良かったですね。


さて、今週の研究テーマは「ワンタン麺」です。
餃子や焼売に比べるとややマイナーな”ワンタン”ですが、
一種の麺料理ととらえる事ができます。
郷土料理の「お切り込み」や「だんご汁」などと同様に麺が入る　　
と、なぜかほっこりとしてうれしくなります。

今回も、どうぞお楽しみください。


　　（肉ワンタン系：天満「黒龍天神樓」の香港式エビ雲呑麺）
　　

　　（皮ワンタン系：加古川「翁介」の”わんたんめん”）
　　



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　　　　　　　　　　　関西お好み焼き総研＋（プラス）　

　　 　　　「Ｂグル号探検記」マガジン　（関西Ｂマガ）　

　　　　　　　　　　　 第３９号 (2011-1-10)

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　皆さん、お元気ですか。ジミヘンです。

　例によって”ワンタン”をウィキペディアで調べてみると、次のように記
されていました。
『ワンタンの漢字表記の内、雲呑の表記は広東語で用いられ、ワンタンとい
う読み方も広東語によるもの。標準的な中国語ではＸ（食篇に昆）飩と書き、
「ホゥントゥン」のように発音する。Ｘ飩は現代の呉方言では「ウンドン」
、陝西省の西安方言では「ホエトエ」と発音するが、日本に伝来したワンタ
ンが「うどん」、「ほうとう」、さらには大分県のほうちょうや栃木県の法
度汁（はっとじる）のルーツである可能性が高い。』

なるほど、ワンタンとうどんは親子或いは兄弟である可能性が高い。寒い季
節にはこういった”汁こなもん”料理が良いですね。

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　■Ｂグル号探検記　　　（関西Ｂ探）
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　　江洋軒＠ＪＲ明石駅　 【ワンタン麺】

　　　　　　　　　　　　　　　　ジャンル：３－１　中華系－ラーメン

　明石までやってきた。海峡のまち、漁港のまち明石だから、寿司屋や明石
焼きの店が多く、どうしても中華料理店やラーメン店は元気がない。そんな
中で、古くから地元民の支持を受けている庶民店が「江洋軒（こうようけん）
」である。

場所は魚の棚商店街の東側の路地にある。店内は奥に細長く伸び、造りつけ
のテーブル席が１０卓ほど整然と並んでいる。座席が狭く、背もたれが垂直
なので、”長居”がしづらい。だから客の回転がすごく早い。

客の回転が早いもう一つの理由が、メニュー数の少なさ。酒の他は「焼きそ
ば」「中華そば」「わんたん」「わんたん麺」の４つしかない。
常連は「焼きそば」と「中華そば」を組み合わせて注文する。普通の店なら
”ありえへん”奇異なセットだが、この店の焼きそばは極太麺を使ったソー
ス焼きそばであり、スープ代りの中華そばをすすれば丁度バランスがとれて
いるようだ。

今回は「わんたん麺」を注文した。おばちゃんが旦那に注文を通すと、厨房
からすごい勢いで湯気が立ち昇った。

【今回食べたＢグルメニュー】　わんたん麺　５００円


【レビュー】
　　　　　　見た目はごく普通の中華そばである。言わば「屋台のラーメン」
　　　　　　風だ。麺をすする。やわらかい麺とやや塩気の勝ったスープが
　　　　　　とても懐かしい。
　　　　　　次にワンタンを探す。麺の下からたっぷりのワンタンが出てき
　　　　　　た。数えてみると１０枚ほども入っている。スゴイ！

　　　　　　皮はツルンとしているが思ったよりしっかりとした生地だ。
　　　　　　中の餡も自己主張しない。つまり、際立った存在ではなく、全
　　　　　　体の調和を大事にしている。
　　　　　　ああ、うまかった。この店は明石市民の「中華ファストフード
　　　　　　店」かもしれない。店を出ても、すぐにまた行きたくなる。



◇おススメ度　★★☆　　（満点は三ッ星）
　　

【お店のデータ】
住所　　明石市桜町１１－１５　
店名　　「江洋軒」　　
電話　　０７８－９１１－３７６５

ブログでの紹介　＝＞　http://okosoken.osakazine.net/e336197.html




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　■関西Ｂグル研究　　（関西Ｂ研）
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　ワンタン麺

▼若い頃からなぜか「ワンタン麺」が好きである。餃子とはまた違った楽し
さがある。庶民中華店へ入ると、半チャンラーメンセットよりもこのメニュ
ーを探してよく食べていた。
オーソドックスな鶏ガラスープのラーメンに５つ６つワンタンが乗っている。
それをレンゲですくって吸いこむと皮の”つゅるん”とした食感の後に、豚
ひき肉と生姜の香りが追いかけてくる。

ワンタンには２つのタイプある。「肉ワンタン」と「皮ワンタン」の２つだ
が、前者には海老が入ってもよい。つまり、具に力点をおいたワンタンを言
い、後者は皮のおいしさを楽しむものである。筆者は断然「皮ワンタン」の
方が好みだ。
町に古くからある中華屋さんで食べられるワンタン麺は、ほとんどが「皮ワ
ンタン」系である。ワンタンは、”雲呑”と書く。つまり、雲のような皮を
ツルンと呑む食べものだ。中に入れる具は、少量の豚ひき肉とネギ・生姜汁
程度でよい。スープがうまければ、それで充分に美味しいワンタンになる。

　　「肉ワンタン」‥‥具（肉、海老）を楽しむ。フィリング・タイプ。
　　「皮ワンタン」‥‥皮（麺）を楽しむ。クラウド・タイプ。


▼神戸・元町に「天記」という「肉ワンタン」系の人気店がある。尤もこの
店の具材は海老を使う。「えびワンタン麺」には大きな海老ワンタンが数個
乗っていてボリューミーだった。そして、この店の麺が変わっている。細く
てやや固い香港麺を使っている。

先日、大阪天満にワンタンがおいしい店があると聞いて訪問した。ＪＲ天満
駅のすぐ南前にある「黒龍天神樓」という店。若い人が好みそうなカフェ風
のニューウェイブ中華屋さんといった趣の店だった。
ランチタイムに「香港式雲呑麺」を注文したが、それは「天記」さんのもの
に酷似していた。ワンタンは海老がプリプリしておいしかったが、ごわごわ
した細麺がどうも私の口には合わなかった。ザンネン。
　　　　　　　　　　　　　

▼”ワンタンメン”という響きが懐かしいのはきっと「エースコックのワン
タンメン」を思い浮かべるからだろう。若い頃はランチや夜食によく世話に
なった。ワンタンのビラビラもよかったが、飽きがこないスープの味が気に
入っていたのだと思う。
テレビの料理番組で、中華の鉄人陳健一氏が四川風の「ワンタン」を披露し
ていた。材料は至って普通だったが、肉を包んだ後に皮の両端をクロスさせ
て真中でくっつけた。まるで、童女が座っているようなかわいらしい姿にな
った。そしてこれを茹でてから「味噌タンタン鍋」に加えた。とても魅力的
な鍋だった。寒い日に絶対これを作ってみよう。


　

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【編集長】　関西お好み焼き総合研究所代表
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