関西お好み焼き総研＋

　おはようございます。ジミヘンです。

【先週の「てっぱん」】
　このドラマの方向性が、段々と見えてきました。　　　　　　　
家族の絆と共に、”都会における近隣とのふれあい”が
前半のテーマになっているようです。
とかく、無関心や無縁社会が問題になっているご時世
です。ヒロインのあかりちゃんは、問題を抱えた下宿の
住人と正面から向かい合って、”心の壁”をこじ開けて
いきます。


さて、今回の研究テーマは「チキン南蛮」です。
最近では食堂の定食メニューとして随分ポピュラーになって
きましたが、元は宮崎県発祥のご当地Ｂ級グルメでした。　　

今回もどうぞお楽しみください。


（大阪「正起屋」の定番焼きとりと、チキン南蛮風！？）


　　　（神戸「とり扇」の”ばらし”＝炭火もも焼き）
　　　




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　　　　　　　　　　　関西お好み焼き総研＋（プラス）　

　　 　　　「Ｂグル号探検記」マガジン　（関西Ｂマガ）　

　　　　　　　　　　　 第２８号 (2010-10-25)

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　皆さん、お元気ですか。ジミヘンです。

「Ｂグル号探検記」を始めてから既に６ヶ月が経ちますが、串かつと並ぶ居
酒屋系の雄”焼きとり”が、今だ登場していません。
大の好物なのですが、新規店の開拓がおぼつかないのです。理由は単純です。
私は夜の店舗訪問が苦手です。そして、焼きとり屋は大抵の場合、夕方から
の営業になっている。そういうことなのです。

今回の＜Ｂグル研究＞では、一足先に「チキン南蛮」を取り上げます。
甘酸っぱい系が大好きな私にとっては、どうしても紹介したい絶品Ｂ級グル
メです。

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　■Ｂグル号探検記　　　（関西Ｂ探）
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　　港町ＭＯＴＨＥＲ（マザー）＠神戸・二宮　 【チキン南蛮】

　　　　　　　　　　　　　　ジャンル：４－１　居酒屋系－焼きとり

　”チキン南蛮”がウマイと評判のレストラン「港町マザー」を訪れた。
場所はＪＲ三宮駅から北東へ歩いて５分ほどの所にある。店内は若者が好み
そうなロフト調のモダンな造りである。床はコンクリ打ちっ放し、天井はむ
き出しでたくさんのスポットライトがぶら下がっている。
テーマカレーであろう赤色がインテリアにうまく配置されていて、イイ雰囲
気だ。

長いカウンターに座ると、目の前がオープンキッチンになっている。若いお
兄さんが名物の”チキン”を大量に揚げている。注文を取りに来た金髪のお
姉さん（日本人です）に「チキン南蛮ランチ」とコールすると、「ご飯とパ
ンが選べます」との事。もちろん「ごはんで！」とキッパリと応えた。

改めて店内を見回す。テーブル席が５～６卓あり、カウンター席が１０脚ほ
ど並ぶ。壁の黒板にはおススメのお品書きが書かれている。夜になれば多く
の若者が料理とワインを楽しむのだろう。
１０分間ほどが経って、ようやくスープが出た。ていねいに作っているので、
時間もかかるのだろう。スープは「ビシソワーズ」、じゃがいもの冷製スー
プだった。平凡ではあるが、香りがよくて美味い。手を抜いていない。
続いて、チキン南蛮とライスが運ばれた。四角いプレートに載ったチキンと
グリーンサラダがうまそうだ。食欲を刺激する。早速、いただきま～す。

【今回食べたＢグルメニュー】　チキン南蛮ランチ　７８０円
　　　　　　　　　　　　　　　（スープ＋チキン南蛮＋ライス）


【レビュー】
　　　　　　とりあえず、鶏肉にかぶりつく。鶏の脂がじゅわっと口の中に
　　　　　　広がり、甘酸っぱいタレとマヨネーズが追いかけてくる。
　　　　　　想定内の味であったが、なるほど人気があるのも頷ける完成度
　　　　　　である。　　　　　　
　　　　　　付け合わせのペンネのグラタンも良いし、シンプルなグリーン
　　　　　　サラダのドレッシングも好感が持てる。　　　　　　

　　　　　　ただ、私の個人的な好みを言えば、鶏のサクサク度が不足して
　　　　　　いるのと、タレが甘すぎる。焼きとりのタレのように甘ったる
　　　　　　くて粘度がある。南蛮タレは、もっとキリッとした甘酢タレが
　　　　　　良い。もちろん”とろみ”は不要。
　　　　　　そうすれば、もっと完璧な「チキン南蛮」になると思うのだが
　　　　　　‥。（言い過ぎました。ゴメンナサイ）
　　

◇おススメ度　★★☆　　（満点は三ッ星）
　　

【お店のデータ】
住所　　神戸市中央区琴ノ緖町５－７－４　
店名　　「港町ＭＯＴＨＥＲ 」　　
電話　　０７８－２４２－１９７０

ブログでの紹介　＝＞　http://okosoken.osakazine.net/e319380.html




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　■関西Ｂグル研究　　（関西Ｂ研）
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　チキン南蛮

▼「チキン南蛮」とは何ぞや？　いつものようにウィキペディアを繰ってみ
よう。
『揚げた鶏肉を南蛮酢とタルタルソースで味付けした料理。宮崎県延岡市を
発祥とする。』とあり、その由緒を見ると、まず延岡市の大衆食堂で、”鶏
肉を甘酢につけた”料理が作られた。アジの南蛮漬けから発想した賄い料理
だったという。その後、宮崎市の洋食屋で”タルタルソースのチキン南蛮”
が開発されて人気を得、定番メニューとなった。
つまり、宮崎市近辺のチイキＢ級グルメだったものが、やがてコンビニや”
ほか弁”のメニューとして扱われて全国区になっていった。

比較的安価な鶏肉に、食欲をそそる甘酸っぱいタレ。それに、誰もが好きな
マヨ風味のタルタルソースがかかるワケだから、これはもう文句のつけよう
のない「創作Ｂ級グルメ」だろう。

▼ここ数年「宮崎地鶏料理専門店」を名乗る店が関西にも増えてきた。網の
上で真っ黒になるまで焼く「もも炭火焼き」と、今回取り上げた「チキン南
蛮」を求めて多くのファンが訪れる。
もも焼きは、こりこりとした鶏もも肉にゆず胡椒をつけていただく。宮崎の
麦焼酎水割りが、どんどんススムこと請け合いだ。そして、チキン南蛮は店
によって個性が出るようだ。甘酢あんの濃さや粘度、そして手作りのタルタ
ルソースの甘さや酸味などが皆、違うからだ。

筆者が足繁く通っている大阪「正起屋」（ごく一般的な焼き鳥屋チェーン店）
で、一度だけ「チキン南蛮」を注文したことがある。出てきた皿を見ると、
串に刺したチキンカツにタルタルソースがかかった料理だった。つまり、甘
酢に浸けていない。ガーン。これは「チキン南蛮」じゃなくて、単なる「チ
キンカツのタルタルソース掛け」だ。私はひどくガッカリした。


▼中年オヤジになってから「焼き鳥」が無性に好きになった。特に甘辛い”
タレ焼き”が大好物だ。と言っても、名店を食べ歩いているわけではなく、
近所にある「やきとり大吉」や「正起屋」で、好きな串を見つけて、食べて
きた。
加古川へ単身赴任をしていた時期には、毎週のように「大吉」へ通った。こ
の店の焼き鳥はポーションが小さくて、値段も手頃なのが良かった。
はさみ（鶏肉＋白ねぎ）・つくね・肝・ハツをやっつけてから、しそ巻き（
せせり肉＋梅肉ソースが絶品）・手羽焼きに進む。酒はビールからチューハ
イに変わり、最後の〆はいつも、お茶漬けだった。シンプルな海苔茶漬けに
旨い漬け物が付く。イイ気分になって、店からほど近いアパートに帰ったも
のだ。

今でも大阪の地下街を歩いていて、喉が渇くと「ビールと焼き鳥」の黄金コ
ンビが頭をよぎる。そして、「正起屋」の前に来るとついフラフラと入って
しまう。


　

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【編集長】　関西お好み焼き総合研究所代表
　　　　　　ジミヘン　　　jimihen@a-net.email.ne.jp
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