関西お好み焼き総研＋

　おはようございます。ジミヘンです。

　焼き餃子も大好きですが、「豚まん」もいいですね。　　
ほっこりとして、お腹も気持ちも満足します。

ところで、皆さんは豚まんを何時食べますか？
夕食のおかずとして？　それとも、食間のおやつとして食べ
ますか？　興味のあるところです。
（私は店内で、冷たいビールと共にいただくのが一番です。）　


さて、今回の＜Ｂグル研究＞は、そんな豚まんを取り上げます。
中でも古い伝統と技を守っている「神戸の豚まん」を考察します。
どうぞ、お楽しみください。


　　　（大阪豚まんの雄：５５１蓬莱の豚まん）
　　　　

　　　　




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　　　　　　　　　　　関西お好み焼き総研＋（プラス）　

　　 　　　「Ｂグル号探検記」マガジン　（関西Ｂマガ）　

　　　　　　　　　　　 第１２号 (2010-7-5)

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　皆さん、お元気ですか。ジミヘンです。


　”豚まんが、ある時～！　　家族みんなが笑顔になる。

　　　　　　　ない時～‥　　なぜかさみしくなる。”

５５１蓬莱のテレビＣＦによって、私たち関西人には『豚まん幸福論』が刷
り込まれている。だから、帰宅途中のお父さんは駅のコーナーでほかほかの
豚まんを買い求める。「６個入りをちょうだい！」

今回はそんな幸せを運ぶＢ級グルメ「豚まん」を取り上げます。
どうぞ、お楽しみください。

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　■Ｂグル号探検記　　　（関西Ｂ探）
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　　四興楼＠神戸・元町 　　 【豚まん】

　　　　　　　　　　　　　　ジャンル：３－２　中華系－餃子・豚まん

　
　関西の豚まんは、５５１蓬莱だけじゃない。神戸にはいくつも美味しい豚
まんがある。その中で私の一番のお気に入りが「四興楼（しこうろう）」の
豚まんだ。

ＪＲ元町駅から南へ少し歩くと、ご存じ”南京町”が広がっているのだが、
そこへ行く途中というか、駅のすぐ前にこの店はある。いかにも歴史を感じ
させる入り口のドアを開けると、右手に食券売り場がある。それは自動販売
機ではない。おばちゃんが座っている。（たまにおっちゃんが座る）
客は店内か、持ち帰りかを言い、現金と引き換えにプラスチックの札をもら
う。何とも昭和レトロチックなシステムだ。

今回もまた、豚まん一皿（豚まん２個）とビール（アサヒ中瓶）を注文した。
かつて他のメニューを食べたこともあるが、ほとんどの場合はこの組み合わ
せになる。２階の窓際の席に座り、駅前の雑踏をながめながら豚まんを待つ。
平日の昼下がり、こんなゼイタクなひと時はないだろう。至福の時間！

豚まんがやって来た。直径が１０ｃｍ以上もある特大サイズだ。５５１より
も「一貫楼」よりも多分大きい。持つと、ずっしりとした重さを感じる。
私は小皿に”ウスターソース”と練り辛子を入れて、豚まんの裏についた薄
板をはがしにかかる。

【今回食べたＢグルメニュー】　豚まん（２個）　３６０円


【レビュー】
　　　　　　特筆すべきはその”餡”である。豚肉と玉ねぎだけで作られた
　　　　　　肉あんは、やさしく尖ったところはないが、しっかりとした旨
　　　　　　みがある。ひたすらにウマイ。
　　　　　　他店の餡はややもすると団子状に固まっていたり、逆に柔らか
　　　　　　すぎたりするが、この店のはしっとりとしてしかも食べ応えが
　　　　　　ある。
　　　　　　ああ、幸せだなあ。豚まんを手で割り、辛子ソースにつけて頬
　　　　　　張る。甘くて懐かしい味が口一杯に広がる。そしてそれをビー
　　　　　　ルで喉に落とす。
　　　　　　これができる”神戸っ子”に生まれたことに感謝したい。

　　　　

◇おススメ度　★★★　　（満点は三ッ星）
　　

【お店のデータ】
住所　　神戸市中央区元町通２－９－１　　　
店名　　「四興樓」　　
電話　　０７８－３３１－０７８３

ブログでの紹介　＝＞　http://okosoken.osakazine.net/e292244.html




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　■関西Ｂグル研究　　（関西Ｂ研）
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　神戸豚まん

▼関東では「肉まん」と呼び、横浜中華街では「中華まん」と呼ぶのかも知
れないが、関西では大昔から「豚まん」だ。

「豚まん」と聞いたとき、多くの関西人は「５５１蓬莱の豚まん」を思い浮
かべるだろうが、神戸っ子はそれぞれに違った店の豚まんを思い出す。
ある人は「一貫楼」であり、ある人は「老詳記」であり、またある人は「四
興楼」や「太平閣」の豚まんの形と味を思い出す。その”持ち帰り豚まん”
は経木に包まれて、開けるとまだほんのりと温かい。

筆者は遠い日を思い出す。神戸の企業に勤めていた親父は、会社の帰りに「
豚まん」を買って帰ることがあった。子供たちはそれがうれしくてたまらな
かった。三宮駅前にある「太平閣の豚まん」だった。私たち家族は何のため
らいもなく練り辛子を塗り、ウスターソ－スをつけて食べた。
後になって豚まんにソースをつけて食べるのは”神戸特有”の習慣だと知っ
た。当時から神戸はどこまでも”ソース大好きな町”だったようだ。


▼そんな風に子供の頃の私にとって、豚まんと言えば「太平閣」の豚まんで
あったが、いつの頃からか「５５１蓬莱の豚まん」にその座を脅かされるよ
うになる。５５１の豚まんは味がどんどんと進化し、テレビコマーシャル（
豚まんが、ある時～！ない時～‥）の効果もあって、広く関西中を席巻して
いった。

さて、ここで筆者が知る限りの関西の豚まんを大きさの順に並べて、その特
徴を考えてみたい。大きさは、大・中・小に分類した。

　◇大型・・四興楼：かなりの重量がある。ふっくらして甘い肉餡が絶品。
　　　　　　一貫楼：古くからの人気店。餡がやわらかい。

　◇中型・・５５１蓬莱：皮が相当甘いが、全体のバランスはとても良い。
　　　　　　太平閣：昔のマイ・フェイバリット豚まん。味が少し変った。

　◇小型・・春陽軒：味噌風味の肉餡。更に、味噌タレをつける客もいる。
　　　　　　老祥記：南京町の行列店。酒まんのような独特な香り。


▼神戸っ子は、豚まんにソースをつけて食べると書いたが、調べてみると実
態はかなり複雑なようだ。つまり、地域や年令によってかなり変化する。

まず関東は（辛子以外は）何もつけないか、酢醤油。大阪は意外なことに、
ウスターソース派が多く、若い人は何もつけない。（多分、コンビニの影響
？）
そして、問題の神戸は、ソース派と味噌派と何もつけない派が競い合ってい
る。「神戸餃子」の回で、神戸中華は味噌が好き、と書いたが豚まんにおい
ても”味噌好き”が証明された。
納豆に砂糖をまぶして食べる県民がいるんだから、何をつけようと構わない
が気になるテーマではある。

　

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【編集長】　関西お好み焼き総合研究所代表
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