関西お好み焼き総研＋

　　　

　久しぶりに新長田へやって来た。”お好み焼き行脚”を一旦中断
してから初めての訪問である。
とりあえず、駅の近くに立つ”鉄人”にごあいさつをする。相変わ
らず元気な姿でこぶしを振り上げている。


　　　
　　　


今回は、鉄人広場のすぐ南側にある「焼きそば専門店イカリ」さん
を訪問することにした。
店主の碇本（イカリモト）さんは以前、板宿駅前でお好み焼き店「
イカリ」を営業していたが、長田愛が高じて新長田へ引っ越して焼
きそば専門店をオープンしたようだ。
イチオシメニューは「ぼっかけ焼きそば」。

地元の人は多分、「すじそばやき」或いは「スジのそば焼き」と呼
ぶメニューであるが、鉄人を見物にやって来た観光客には「ぼっか
け焼きそば」の方が分かりやすいだろう。

さて、どんな焼きそばなのか？　
期待半分、不安半分で注文した。狭い店内であるが、半分が厨房ス
ペースで、残りがイートイン・スペースになっていて居心地は悪く
ない。若い店主と、もう一人若いスタッフの二人で手際良く焼いて
くれる。


1)鉄板の上に溶けたラードを垂らし、中華麺と「すじこん」をしっ
　かりと炒める。
　大スプーン１杯のソースを混ぜ、ここにたっぷりの千切りキャベ
　ツを加えて、豪快に混ぜ合わせる。
2)皿に盛り付け、刻んだ青ネギをトッピングして、私の許へ。
　店主は「ソースを薄くしているので、お好みで掛けてください」
　と添えた。


　　　


焼きそばファンであれば、ハハーン！と思い当たるだろう。
そう、ここの焼きそばは新長田の名店「いりちゃん」インスパイア
系 の焼きそばであった。

新長田「いりちゃん」の特徴とは、
・細い中華麺を使い、麺と同じ量のたっぷりキャベツ（細い千切り）
　を混ぜる。
・ラードで香ばしく炒め、薄味で味付けをし、客が卓上でソースを
　かける「ソース後掛けスタイル」。
である。


　　　　


さて、焼き上がったようだ。
取りあえず、そのまま食べてみる。うむ、やはり薄味だ。
カウンター上に置いてあるソース（ばらソース）を回しかけ、かつ
お粉と青のりも振った。
おお！　ウマイじゃないか。ラードの芳香と”ぼっかけ”の甘辛味、
そしてキャベツのシャキシャキ感。シンプルだけど、完成度が高い。

不安が吹き飛んだ。”いりちゃん”へのリスペクトの上に、更に店
主の（ぼっかけへの）こだわりを足した一品だった。
ごちそうさまでした。

新長田の名物として定着すれば、イイですね。





　　　◇焼きそば専門店「イカリ」　
　　　　　神戸市長田区若松町５－２－１　　　　　
　　　　　　　　　　 アスタプラザファースト１Ｆ　

　　　　　　ぼっかけ焼きそば　　　４８０円