関西お好み焼き総研＋

　　　　　　　　　　　


　古くからジモティに愛され続けている店が好きだ。油とソースの香りが染み付い
たようなノレンと鉄板。そんな庶民的なお好み焼き屋を求めて天王寺までやって
来た。


　　　


地下鉄天王寺駅を降り、キューズモールの地階を通り抜けて西側へ出る。
地図を片手に「はやし」さんを目指すが、ウロウロと迷ってしまった。同じような団
地がそびえ立っていて、探すのに苦労した。
「あべのマルシェ」という団地の１階にある飲食店街を見つけだし、ようやく入店
できた。


　　　　　　　　　　


レトロな雰囲気の店内に、まずは納得。やさしいおばちゃんの接待に、またまた
納得だ。メニューを見ると、驚きの低価格。豚玉が３７０円、焼きそばが３２０円。
思わず頬がゆるむ。気が大きくなった筆者は、この店で２番目に高価格の「ミッ
クスモダン焼き」と瓶ビールを注文した。
（ちなみに最高価格は、”一面ミックス焼き”なる一品で、６２０円也。はて、表面
一面に具材をかぶせるのかな？）

早速、坊主頭の息子さん？がカウンター前の鉄板で、焼き始めた。
１）ちび片手鍋に入った生地に卵を割り入れ、スプーンで２０回ほどクルクルクル
　　クルていねいにかき混ぜる。
　　これを鉄板に広げ、ていねいに丸く整形する。

２）横で中華麺を半玉ほど焼き、ソースをかけて炒めた後、生地に載せる。
　　この上に豚バラ肉をかぶせ、何と”マヨネーズ”を絞った。オッートォーー！
　　スゴイ！　今まで多くのお好み焼き（の焼き方）を見てきたが、生地にマヨをの
　　せる手法は初めてだ。興味シンシン。

３）しばらくして裏返し、（テコで押さえずに）そのまま放置する。
　　６～７分間ほど経っただろうか、お兄さんはおばちゃんに焼き上がりのサイン
　　を出した。おばちゃんはソースを塗り、花かつおと青のりを振り掛けて、筆者の
　　鉄板へ運んだ。


　　　

　　　　　　　　　　


オオッ、見るからに美味そうだ。楽しみ、楽しみ。卓上のマヨネーズを絞り掛け、
いただく。　ウマ～～イ！　　想像した通りの美味さ。
出汁が効いた生地にザク切りした甘いキャベツと、ときどき顔を出すイカの食感。
焼きそばもウマイし、ソースの風味も良い。アア、シアワセだなあ。


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　


ミックス焼きとは云うものの、豚肉とイカしか判別できなかった。でも、それで充分
だ。必要にして十分な内容だ。
それにしてもこのウマサと後味の良さは特筆もの。ご近所の住人がうらやましい。
この店は間違いなく、大阪まぜ焼きの”ＢＥＳＴ１０”に入る店だ。
味・コスパ・ホスピタリティすべてが最上級！



　　　


　　　　◇お好み焼き　「はやし」
　　　　　　　　大阪市阿倍野区旭町２－１－１　　

　　　　　　　　　　ミックスモダン焼き　　　　５７０円
　　　　　　　　　　ビール大瓶　　　　　 　　　５２０円