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関西お好み焼き総研+(プラス)
関 西 お 好 み 焼 き マ ガ ジ ン (おこマガ)
特別企画1 (2013-6-24)
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皆さん、お元気ですか。ジミヘンです。
「
大阪風お好み焼きと広島風お好み焼きの境界線を探る」旅へ出かけました。
なんともノーテンキな企画です。
関西のお好み焼きを研究するヒマ人のレポートをお楽しみください。
2週に亘る特別企画です。
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■お好み焼き研究 (おこ研)
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特別企画 【大阪風と広島風の境界線を探る】
~その1(備中高梁市編)
▼当ブログ「関西お好み焼き総研」は、関西におけるお好み焼きの地域性を探り、
その分布図を作りたい、というところから始まった。
テレビ”探偵ナイトスクープ”の伝説的な企画、「アホ・バカ分布図」のようにその
分布の境界線を見つけたいという望みがあった。
大阪府全エリアを席巻している”
大阪風まぜ焼き”、そして兵庫県下に広く残って
いる”
洋食焼き””
にくてん”の影、西へ行けば今や全国区になった”
広島風お好
み焼き”がある。筆者は昨年、広島県福山市の駅前のお好み焼き店で、べらぼ
うにウマイ「
府中焼き」を発見した。それは広島風のお好み焼きにアレンジを加
えた逸品であった。一方、岡山県最東端の備前市日生地区には町おこしで有名
になった”
カキオコ”(シャブシャブ生地のまぜ焼き仕様)がある。
果たして、その中間地域はどんなお好み焼きを食べているのだろう?
ある程度の想像はつくものの、実地に調べてみたいという欲求に駆られた。
地図を広げ、福山=>日生を直線で結び、
中間を探すとそこは倉敷市だった。
今回の調査地は、倉敷市と山間部へ入った”備中の小京都”高梁(たかはし)市
に決定した。
▼梅雨とは思えない猛暑日のこの日、岡山県備中高梁駅に降り立った。
早速調査を開始する。最初は駅近くにある「
じゅうじゅう亭」に入る。店頭の看板
には”
広島風 関西風 お好み焼き”とある。つまり、どちらのタイプも出していま
すよとの意思表示だろう。
店内はかなり広い。10卓ほどの鉄板テーブルが並び、焼き台を前に店主らしき
おじさんがテコを振るっている。
「広島風と関西風のどちらが、よく出るの?」と女性店員に尋ねると、どちらも同
じくらい出ますよ、という紋切り型の答えが返ってきた。
関西風はいつも食べているので、
広島風の「肉玉そば入り」を注文して待つ。
10分ほどが経過し、マイ鉄板に広島焼きがやってきた。ベースの生地>キャベ
ツ・細もやし>中華麺>豚肉・天カス>卵>オタフクソース>青のり・白ごま、と
いう至ってオーソドックスな広島風お好み焼きであった。
壁に古いサイン色紙が貼られていた。目を凝らして見ると、カープ時代の金本・
新井・佐々岡などの選手の色紙だった。
岡山県はカープファンとタイガースファンが混在している。地理的に見ても、そう
いった土地である。だから同様に、
大阪焼きと広島焼きが混在する。
◇お好み焼き 「じゅうじゅう亭」
岡山県高梁市正宗町1967
肉玉そば入り 640円
(広島風お好み焼き)
▼さて、汗をかきながら町の古い史跡を見学し、次にこの店で一服する。
店名は「
お好み焼・タコ焼 五万石」という。結果的に、この店を訪ねて、今回の
研究が一気に深まった。
午後の店内はガランとしていた。若いおかみさんにとりあえずビールをお願いし、
喉を潤す。やっと一息つく。さて、お好み焼きは1タイプのみの表示。豚玉でも良
かったが、値段が安かったので「
ミックス焼」を注文し、焼き方を観察する。
1)白くプレーンな生地をクレープ状に丸く引き、たっぷりの千切りキャベツを置く。
ここまでは広島風だ。おかみさんの了解を得て、写真をパシャリ。
次に豚バラ肉その他の具材を乗せ、まもなくひっくり返してしばらく焼く。
-「この店は古いんですか?」と、おかみさんに訊くと、もう50年ほど続い
ているのだとか。すごい老舗であった。
この町では色んなタイプのお好み焼きがあるが、ここではこのやり方を
通していると云った。-
2)やがて、お好み焼きの横に卵を割り落とし、スライドさせる。
表に返し、ソース(倉敷の地ソース:タテソース)を塗り、青のりを振ってから皿
に盛った。この店のテーブルには鉄板が入っていない。
まるで、でっかい”キャベツ焼き”だ。京阪神の商店街などで見かけるキャベツ焼
きは、一銭洋食を現代風にアレンジしたものだが、五万石さんのお好み焼きは
それを巨大にしたような感じだ。
或いは、キャベツの卵炒めといった雰囲気もある。
ある程度予想していた内容であったが、この老舗のお好み焼きをいただいて
備
中エリアのお好み焼きの実態が見えた。
まぜ焼き風だが洋食焼きの色を残す「備前エリア(日生)」のカキオコ、そして洋
食焼きを徹底的に独自に進化させた麺入り広島風お好み焼きを作る「備後エリ
ア(福山)」。
ここ備中エリアはその中間にあって、
広島風に近い「洋食焼き」を焼いていた。
半世紀以上に亘って素朴な”のせ焼き”を焼き続けてきたのだ。
◇お好み焼・タコ焼 「五万石」
岡山県高梁市鍛冶町125
ミックス焼 600円
(備中風お好み焼き)
さて、次回は「倉敷」のお好み焼きを実食し、”備中風お好み焼き”の結論を出すこ
とにしましょう。
◆Youtube動画 「
備中高梁を歩く」
==>
http://www.youtube.com/watch?v=zwTLjASQfgM
◆「備中の小京都」 高梁(たかはし)への旅 (ブログ)
==>
http://jimihen3.exblog.jp/19008504/
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