広島風お好み焼 「でめ金」@阪神尼崎
久しぶりに”
広島風お好み焼き”を食べたくなった。阪神尼崎にある老舗の
「
でめ金」さんを訪ねてみることにしよう。
店の看板には「本場
広島焼」とあるが、ノボリには「広島お好み焼」とあり、
また箸袋には「広島風お好み焼き専門店」とあった。
とにかく(広島の)地元の人は郷土愛ゆえか、本家争いに熱心なので、関西
にある店舗はその表示にも気を使う。
さて、何年ぶりの訪問であろうか? ランチタイムの店内は近所のサラリーマ
ンや主婦たちでほぼ満席だった。私は「
豚玉・いか天そば入り」と瓶ビールを
注文し、テレビのニュースを眺めながらおやじさんの焼き方を観察する。
この店との付き合いは多分、25年ほどになる。昔は若かったおやじさんも、
25歳老けた。私だって25歳老けた訳だ。
おやじさんは鉄板に生地を丸く引き、キャベツを鷲掴みにして山盛り載せた。
この作業をおやじさんは何十万回?もやってきた筈だ。そして何十万枚の広
島焼きを焼いてきた。
イカンイカン、いつになく感傷的になっている。
さて、15分間ほどが経過して一人用鉄板に乗った”お好み焼き”が運ばれた。
巨大なお好み焼きではあるが、食べ易いように小さく切ってある。おやじさん
の集大成、愛情表現がこの形になったのだろう。
分厚い生地を箸で確認しながら食べ始める。下から、
底生地>キャベツ・もや
し>いか天・豚バラ肉>細い中華麺>卵>甘いソースといった多重構造だ。
昔の味に比べると、より淡白な印象を受ける。お好み焼きというよりも、「
ソー
ス味の野菜炒め」といった趣きである。
後半、さすがに腹がふくれてきた。巨大過ぎるところも”
本場流”である。
ごちそうさまでした。完食できなかったが、やさしい味に満足した。
◇広島風お好み焼 「でめ金」
尼崎市神田北通5-148-10
豚玉イカ天そば入 910円
瓶ビール(中) 480円
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